2025年もとい令和7年、日本政府が大きな動きを見せている。
3月21日に新たな「ギャンブル依存症対策推進基本計画」が閣議決定されたのだ。
オンカジを主軸にしたこの改正内容は、6月に国会へ提出され交付までに至った。
その背景には、オンカジの蔓延化がもたらした社会問題があると言える。
広がるオンカジの闇
オンカジが一大ブームとなったのは2010年代頃。
ちょうどスマートフォンという革命的な携帯電話が開発され、仮想通貨という新たなプラットフォームが導入された時期と重なる。
ネットを媒体としているオンカジとそれらの相性は非常に良く、瞬く間に日本国内に浸透していった。
24時間カジノを持ち歩くことができ、支払いもスマホの画面上で完結する。
その利便性はギャンブル依存症を引き起こすのに十分すぎる材料だった。
やめたくてもやめれない人間が続出し、その脅威は自分のみならず家庭をも壊してしまうほどである。
さらに不運なことに新型コロナウイルスの影響も重なり、依存から抜け出せない人間は益々増えていった。
当時の国会もその状態を危険と判断し、2020年代にはオンカジ運営者や利用者への警告をより一層強化していく。
国がオンカジは違法であると明確に表明したために、一部グレーゾーンだと安心していた層にも警戒を働きかける結果となった。
近年では水面下でオンカジ賭博に関与していたスポーツ選手や著名人が次々と摘発されており、警察は取り締まりにかなり力を入れているようだ。
国会のさらなる決断
警察の調べによると、今までのオンカジ利用経験者は337万人にも及ぶという。
いくらオンカジをしやすい環境になったからとはいえ、何もない状態からここまで広がるのには少々無理がある。
そう、認知されるにはきっかけが必要なのだ。
オンカジが流行りだした頃、世間ではテレビCMやネット広告で大々的にオンカジの宣伝が行われていた。
無料版という名目で掲載されてはいたが、目論見としては無料版から有料版に誘導し入金させること。
ほとんどの広告で有名人が起用されていたこともあり、安全だと誤認する人間がオンカジに手を付け始めたわけだ。
オンカジに特化したASPも登場したことでアフィリエイターの宣伝も活発化し、入金不要ボーナスという甘い誘惑に勝てずそのまま戻ってこれなくなるという悪循環まで形成されてしまった。
入金不要ボーナス自体は無料でゲームを楽しむためのもの、という括りのため貰って遊ぶ分には問題ない。
何ならその範囲で留まっておければ一番良いのだが、欲に目が眩んで入金してしまう人間が後を絶たないのが現実だ。
そこで提案されたのが今回の法改正案なのである。
法改正による影響
今までは実際にオンカジを運用していたり利用していた者が対象となっていたが、法改正によって広告などを利用してオンカジに誘導する行為も禁止とされた。
国会では賛否が分かれ、賛成派は「ギャンブル依存症による被害を防ぐため」、否定派は「掲載の自由を尊重するため」といった見解だったようだ。
確かに正式なライセンスを取得しているオンカジであれば、運営すること自体に何の問題もない。
したがって、広告を使って認知を拡大させようという意図は当然の流れだ。
「日本の都合で正当な広告を制止するのはやりすぎ、せめて注意喚起を促す内容に変える程度に留めておくべき」というのが否定派の真意と言える。
だがやはり社会問題になっているほどのギャンブル依存症の実態を軽視するわけにもいかず、今回の決定が下されたのだろう。
法改正が施行されるのは公布日から3ヶ月後、つまり9月には実施される。
それまでに様々な対応が行われ、オンカジに興味を持つきっかけの大部分を占めている元凶は徐々に失われていくはずだ。
これにより、ギャンブルによって不幸な人生を歩む人々が生まれないことを祈るばかりである。